# イタリアの採用で予算から漏れやすい費用

> 給与だけがイタリアの従業員のコストではありません。労災保険、TFR、追加の給与、安全衛生、ビザ、退職時の費用など、日本企業の予算で漏れやすい項目を整理します。

日本本社でイタリアの採用予算を作ると、給与と社会保険料までは入っていても、それ以外が漏れていることがよくあります。年度の途中で「こんな費用は聞いていない」とならないよう、漏れやすい項目を並べておきます。

## 給与ではなく契約から始める

予算は給与の数字ではなく、適用される協約(CCNL)と等級から始めてください。協約が最低額、追加の給与、休暇、予告、手当を決めます。協約を後から決めると、すべての数字が変わります。

## 労災保険

INAILの保険料は職務のリスク区分で決まります。事務職と現場職では大きく違います。2019年の料率表は有効ですが、適用方法は2026年に見直されています。昨年の数字を流用しないでください。

## 退職手当(TFR)

TFRは毎年積み立て、退職時に支払う法律上の義務です。日本の退職金のように制度の有無を会社が決めるものではありません。勤続とともに大きくなるので、初月から計上してください。当社のEORでは、従業員が選んだ基金へ毎月拠出するので、負債が積み上がりません。

## 追加の給与と未消化の休暇

13か月目、協約によっては14か月目の給与は、年額を12で割った予算では不足します。未消化の休暇もコストとして積み上がり、退職時に精算します。

## 給与計算と法令対応の手間

自社で給与計算を回すなら、現地の専門家、給与ソフト、届出の手間がかかります。毎年変わる税率区分や保険料率への対応も必要です。

## 安全衛生

在宅勤務を含め、職務ごとのリスク評価、安全教育、必要に応じた健康診断が求められます。現場に出る職務では、最初の訪問前に済ませる必要があります。

## ビザと生活の立ち上げ

EU域外の人材(日本人を含む)を雇う場合は、就労許可とビザの手続きの費用と期間がかかります。住居探し、納税者番号、医療サービスへの登録、銀行口座の開設などの立ち上げ支援も必要になることがあります。

## 退職時の費用

予告期間、予告に代わる補償、未消化の休暇、13か月目の未払い分、TFRの精算。合意退職では上乗せの支払いをすることも多くあります。計画変更の可能性があるなら、予算に余裕を持たせてください。

## 時間と管理のコスト

日本本社の担当者がイタリアの制度を学び、時差のある相手と調整する時間も、見えにくいコストです。出張費もかかります。

## 予算の簡単な作り方

1. 協約と等級を決める
2. 年間給与総額に事業主の保険料とINAILを加える
3. TFR、追加の給与、休暇の積立を加える
4. 福利厚生と出張費を加える
5. 給与計算・法令対応の費用(EORなら月€250)を加える
6. ビザや立ち上げ、退職時の予備費を見ておく

## なぜ重要か

予算が実態に近ければ、本社の承認も得やすく、年度途中の修正も減ります。EORを使えば、見える費用は雇用コストと月額料金だけになり、毎月の請求に給与明細の要約が付きます。

[費用シミュレーター](/calculator.html)で主要な項目を試算できます。

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Source: https://italykoyo.com/articles/hidden-costs-hiring-in-italy.html · 2026-10-26
