# 2026年、イタリアの従業員にかかる本当のコスト

> イタリアの従業員のコストは給与総額だけではありません。事業主の社会保険料、INAIL、TFR、13か月目給与まで、日本の人件費の感覚と比べながら積み上げます。

日本では、従業員の人件費を「額面給与+賞与+社会保険の会社負担+退職金の引当」で考えます。イタリアでも考え方は同じですが、各項目の大きさと性質が違います。契約書の給与総額は貴社のコストではありません。本当のコストは、給与総額に事業主の負担と、年間を通じて積み立てる金額を加えたものです。

## 給与総額から始める

給与総額は、従業員の保険料と所得税を引く前の金額で、以下のほとんどの計算の基準になります。最低額と多くのルールは全国労働協約が定めます。イタリアでは給与を暦の月数より多い回数で払うことが多いので、12回の均等払いではなく年間総額で予算を組んでください。他の市場と比べるときも、月額ではなく年間総額で比べます。

## 事業主の社会保険料

事業主は給与総額の上に社会保険料を払います。最大のものは老齢・障害・遺族の年金制度(IVS)で、事業主の料率は課税対象額の23.81%と報告されています。これは二次情報なので、計画上の数字として扱い、オファーの前にINPSの最新の通達で確認してください。

IVSのほかにも、会社の規模、業種、協約によって、傷病、出産、失業、賃金保証基金などの保険料がかかります。合計はおよそ30%前後になることが多いものの、一律の「イタリアの事業主負担率」は当てになりません。職務と業種に基づく計算を求めてください。

日本の厚生年金は18.3%を労使で折半します(二次情報)。イタリアでは事業主の負担がずっと大きく、その代わり健康保険料がありません。

## 労災保険

事業主はINAIL(全国労災保険機関)に保険料を払います。保険料は業務のリスク区分で決まり、事務職と倉庫作業では違います。

ルールは変わりつつあります。2019年の料率表は引き続き有効ですが、その適用方法が2026年に見直されました。昨年の予算表を使うなら、INAILの行を更新してください。職務ごとの保険料は給与計算の委託先が確認します。

## 積み立てが必要な項目

毎月の支払いとしては表に出ず、後で支払うことになる費用があります。外国企業が予算を過小に見積もるのはここです。

- **TFR(退職手当)。** 毎年給与の一部を積み立て、退職時に支払います。初月から負債として計上します。日本の退職金と違い法律上の義務です。
- **13・14か月目給与。** 年額を12で割ると毎月の予算が不足します。
- **有給休暇と祝日。** 取得されていない休暇はコストとして積み上がります。病気休暇などの有給の欠勤も加わります。
- **予告と退職の費用。** 予告期間は協約と勤続で決まります。

これらの多くにも保険料がかかります。

## 本当の数字の組み立て方

1. 契約上のすべての支払いを含む年間給与総額を決める
2. 業種と規模に応じた事業主の保険料を加える
3. 職務のリスク区分に応じたINAILの保険料を加える
4. TFRとその他の積立を加える
5. 協約が求める福利厚生の費用を加える
6. 機器、研修、給与計算などの費用を加える

結果を給与総額で割ると、自社の倍率が出ます。予算にはこの倍率を使い、業種や協約が変わったら計算し直します。

## よくある誤り

- 協約を誤る(給与水準、追加の給与、予告、休暇がすべて変わる)
- すべての職務に同じ料率を使う
- 積立を忘れる
- 古い表を使う

## 判断のために

イタリアの従業員のコストは、入力がわかれば予測できます。難しいのは、入力が職務、業種、協約で変わることです。一般的な割合より、職務ごとの短い計算のほうが役に立ちます。EORならこの計算を行い、イタリアの条件で雇用し、給与計算と保険料を処理し、毎月の費用を1つの請求にまとめます。

[費用シミュレーター](/calculator.html)で、職務ごとの総コストを試算してください。

{{< compare-table compact="true" >}}


---
Source: https://italykoyo.com/articles/italian-employee-cost-2026-japanese-view.html · 2026-10-25
