# 日本の賞与とイタリアの13・14か月目給与はどう違うか

> イタリアの13か月目・14か月目給与は日本の賞与とは別物です。業績で減らせない理由、支給時期、資金繰りと引当の考え方を解説します。

イタリアで採用を始めると、すぐに「tredicesima(13か月目)」「quattordicesima(14か月目)」という言葉に出会います。日本の担当者は夏冬の賞与のようなものだと受け取りがちですが、性質はまったく違います。これは業績に応じたボーナスではなく、通常の勤務で従業員がすでに稼いだ給与の後払いです。

## 何なのか

13か月目給与は、毎月の給与とは別に支払う1か月分の給与です。14か月目も同じ仕組みですが、すべての従業員にあるわけではなく、職務と業種に適用される全国労働協約(CCNL)によって決まります。

重要なのは、これが年収の一部だということです。契約書に書く年収総額(RAL)には最初からこの分が含まれていて、暦の月数より多い回数に分けて支払われます。

日本の賞与との違いはここです。日本では賞与を支給するかどうか、いくら払うかを会社が就業規則や業績に応じて決められます。イタリアの13か月目は、業績が悪い年でも削れません。目標に連動させることもできません。協約の対象となる全従業員に、当然に支払う義務があります。

## なぜあるのか

この慣行はイタリアの労働の歴史から生まれ、いまは主に団体交渉で定められています。労働組合と使用者団体が業種ごとに条件を交渉し、その結果として、労使双方が前提とする年間給与の標準的な形ができています。

従業員にとっては、家計の出費が多い時期に決まって入ってくる一種の強制貯蓄です。休暇、学費、税金の支払いをこれに合わせて計画します。雇用主にとってのルールは単純で、協約が決めた形に従うだけです。個別の契約で外す余地はほとんどありません。

## いつ払うのか

時期も協約に従います。13か月目は年末近く、14か月目は夏ごろが一般的です。協約によって日付が違うこともあり、一括ではなく毎月の給与に按分して支払う契約もあります。

採用ごとに、次の3点を確認してください。

- どの協約が適用されるか
- 14か月目があるか
- 一括払いか、年間を通じた按分払いか

この答えで、資金繰りの形は想像以上に変わります。

## 資金繰りへの影響

日本の経理担当者は、賞与月に人件費が膨らむことには慣れています。イタリアでも、追加分が支払われる月は給与の支払額が大きくなります。違いは、その金額を会社が調整できないことです。

追加分にも事業主の社会保険料などがかかるので、1回分のコストは従業員の手取りより大きくなります。月給だけで組んだ予算は、実際の費用を過小評価します。

引当の問題もあります。従業員は13・14か月目を1年を通じて少しずつ稼いでいますが、現金が出ていくのは後です。支払時にだけ費用計上すると、一部の月は実態よりよく見え、支払月には悪く見えます。日本の賞与引当金と同じように、毎月引き当てるのが良い方法です。

- **月給ではなく年間コストで予算を組む。** 追加分と事業主負担を含めた年間総額を、各月に割り振ります。
- **毎月引き当てる。** どの月の給与計算でも驚きが出ないようにします。
- **資金繰り表に重い月を示す。** 財務が事前に把握できるようにします。
- **退職時を確認する。** 年の途中で辞める従業員にも、それまでに発生した分は通常支払います。

当社のEORでは、見積もりで13・14か月目を毎月按分して計上し、請求額を毎月ならします。

## 候補者への伝え方

イタリアのオファーは年収総額で話すのが普通です。候補者は「それを何回に分けて払うのか」と尋ねることがあります。日本の感覚で「年収=月給×12+賞与」と説明すると混乱します。提示する年収に追加分が含まれているかどうかを、はっきり伝えてください。

本社の経営陣にも構造を説明しておくと安心です。年収を12で割った額が毎月の費用になるわけではありません。山があるのが普通です。

日本の賞与・退職金との違いは[イタリアと日本の比較](/italy-vs-japan.html)にもまとめています。[費用シミュレーター](/calculator.html)で、追加分を含めた年間総コストを確認できます。

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Source: https://italykoyo.com/articles/japanese-bonus-vs-italian-13th-14th-month.html · 2026-10-06
