# イタリアの額面と手取り:従業員にいくら残るか

> イタリアの給与総額が手取りになるまで:従業員の年金保険料9.19%、累進の所得税、給与所得の税額控除。日本の手取りの感覚との違いを解説します。

日本では額面の給与から健康保険、厚生年金、雇用保険、所得税、住民税が引かれて手取りになります。イタリアでも流れは似ていますが、項目と比率が違います。オファーを出す前に、候補者の手取りがどのくらいになるかを把握しておくと、交渉がずっと楽になります。

## ステップ1:従業員の年金保険料

最初の控除はINPSへの従業員の年金保険料です。料率は保険料の算定基礎の9.19%で、老齢・障害・遺族をカバーする主なIVSの料率です。契約や業種によって他の項目がかかることもありますが、計画の基本はこの9.19%です。

日本と違い、健康保険料はありません。医療は税財源の国民保健サービスで賄われます。

## ステップ2:所得税(IRPEF)

保険料を引いた額に所得税がかかります。2026年の税率区分は次のとおりです(二次情報)。

| 課税所得 | 税率 |
|---|---|
| €28,000まで | 23% |
| €28,000〜€50,000 | 33% |
| €50,000超 | 43% |

最初の€28,000には23%、€28,000から€50,000の部分にだけ33%、€50,000を超える部分にだけ43%がかかります。43%を見て、給与全体からそれだけ引かれると考えるのはよくある誤解です。最高税率がかかるのは最上部だけです。

## ステップ3:給与所得の税額控除

所得税を計算した後、給与所得者向けの税額控除(detrazione per lavoro dipendente)が税額を減らします。低い所得ほど大きく、所得が増えるにつれて小さくなります。日本の給与所得控除は所得から差し引く仕組みですが、イタリアのこれは税額から差し引く仕組みです。

## 州と市の付加税

さらに、居住する州と市の所得税付加税がかかります。日本の住民税に近いものですが、料率は地域で違い、手取りに差が出ます。

## オファーへの意味

**手取りは額面ほど速く増えません。** 給与が上がるにつれて高い税率がかかり、税額控除も小さくなります。€28,000〜€50,000の範囲では、昇給分に33%がかかり、控除も一部失われるので、従業員の手元に残る割合は税率だけから想像するより小さくなります。

昇給の交渉では、この点を理解しておくと、福利厚生(食事券やフリンジベネフィット)を組み合わせる理由が説明しやすくなります。

## 計算の流れ

1. 年間給与総額から始める
2. 従業員の年金保険料9.19%を引く
3. 残りに所得税の区分を適用する
4. 税額控除を税額から引く
5. 州と市の付加税を引く
6. 残りが年間の手取り

家族の扶養などによる追加の控除は結果を変えますが、ここでは扱いません。

## 国際的な雇用主にとっての意味

候補者は家計を手取りで考えます。年収総額と並べて推定の月額手取りを示すと、オファーの説得力が上がります。手取りは推定であり、前提を明記してください。

[手取り計算](/net-pay-calculator.html)で、都市ごとの手取りを試算できます。事業主の費用は[費用シミュレーター](/calculator.html)で確認できます。

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Source: https://italykoyo.com/articles/net-vs-gross-italy-employee-take-home.html · 2026-10-27
