# イタリアの病気休暇:日本の管理職が知っておくべきこと

> イタリアの病気休暇は医師の電子診断書とINPSで動きます。日本の傷病手当金との違い、管理職が聞いてよいこと・いけないことを解説します。

日本では、体調を崩した社員はまず上司に連絡し、数日なら年休で処理し、長引けば健康保険の傷病手当金を申請するのが一般的です。傷病手当金は連続3日の待期の後、4日目から標準報酬日額の3分の2が支給されます([協会けんぽ](https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/honbu/event/kohoshizai/47_sogo_syoute.pdf))。

イタリアの仕組みはかなり違います。手続きは公的で、国の機関を通り、管理職が尋ねてよい範囲は日本の感覚より狭くなっています。

## 診断書の仕組み

イタリアでは、従業員が紙の診断書を持ってくることはありません。医師が電子的に診断書を発行し、全国社会保障機関INPSに直接送ります。従業員には診断書の受付番号が渡されます。

雇用主は病名を受け取りません。これが要点です。雇用主が見られるのは、従業員が就労不能と認定されたことと、その期間だけです。

したがって雇用主の役割は限られています。医療書類を集めるのではなく、有効な診断書があることを確認し、欠勤を記録するだけです。

## 従業員がすべきこと

従業員は欠勤を自分で連絡する必要があります。多くの契約や協約は、通常は始業前に速やかに知らせることを求め、診断書の受付番号の共有も求めています。

入社時の書類に、連絡方法(メール、電話、チャット)と連絡先を明記してください。日本本社と時差があるので、連絡先はイタリアの現地時間で対応できる人にします。

## 診断書の確認

雇用主は、従業員から受け取った受付番号を使ってINPSの経路で診断書の情報を取得できます。現地の給与計算委託先に任せる会社がほとんどで、EORを使えば私たちがこの作業を行い、不審な点があればお知らせします。

## 管理職が尋ねてよいこと

- 欠勤を連絡したかどうか、どの方法で連絡したか
- 人事や給与担当が確認するための受付番号
- 急ぎの仕事や引き継ぎの手当てが必要か
- 診断書に示された期間がいつ終わるか

復帰日が変わったら知らせてほしいと、丁寧に頼むのは構いません。

## 尋ねてはいけないこと

- **病名。** 健康情報は欧州のデータ保護ルールで最も厳しく保護される情報です。必要もないので求めないでください。
- **症状や詳細。** 日本では気遣いのつもりでも、イタリアでは立ち入りすぎと受け取られることがあります。
- **診断書以外の証明。** 追加の書類や検査結果を求めないでください。
- **本当に病気なのか。** 疑いがあれば人事に相談し、正式な確認手続きを使います。チャットで問いただすことではありません。
- **休暇中の仕事。** 診断書のある従業員にメール対応や会議参加を頼まないでください。

仕事の計画に影響しない答えなら、聞かない。これがよい目安です。

## 自宅への確認訪問

イタリアには医療的な確認訪問の制度があります。従業員は決められた時間帯に届け出た住所で連絡がつく状態でいる必要があり、雇用主が確認を依頼でき、INPSも命じることができます。濫用を疑う場合も本人を問い詰めず、まず人事かEORに相談してください。

## 病気中の給与

日本では会社に有給の病気休暇を与える法律上の義務はなく、所得の補償は主に健康保険の傷病手当金です。イタリアでは、病気中の給与を雇用主と国が分担します。それぞれの負担は職務に適用される協約、勤続、欠勤の種類で決まり、国の給付に雇用主が上乗せすることを求める協約もあります。

これは日本企業がイタリアの採用予算で見落としがちなコストです。

## チームのための実務ステップ

1. 日本の年休の習慣ではなく、イタリアの実務に沿った短い病気休暇の方針を作る
2. 管理職に、聞いてよいこと・いけないことを伝える
3. 診断書を確認し記録を管理する担当を1人決める
4. 欠勤記録と健康情報を分けて保管する(健康情報はそもそも持たない)
5. 協約の連絡ルール、給与の上乗せ、特別規定を確認する
6. 管理職には質問ではなく、支援と引き継ぎ計画で応じるよう教える

制度の比較は[イタリアと日本の違い](/italy-vs-japan.html)、欠勤を含む費用は[費用シミュレーター](/calculator.html)でご確認ください。

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Source: https://italykoyo.com/articles/sick-leave-italy-for-japanese-managers.html · 2026-10-11
